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恋するカメラ
2人で見上げた空を思い出した。
青空、夕焼け空、夜明けの空。もちろん曇りの空もあったし、雨空だって星空だってあった。
太陽の光が強すぎてまぶしくてもわたしは我慢したし、凍えるような星空にたたずんでもわたしは平気だった。
それはいつも側にあなたがいたから。
あなたが満足に微笑むから。
あなたが大事にしてくれたから、どんなことにも耐えた。
それなのにどうして別れたの?
古道具屋のショーケースの中じゃ、わたしはその才能を発揮できない。
ふいにあたたかな感触に包まれ、撮る側のわたしはドキッとする。
わたしを見つめる優しい視線。この人となら大丈夫。
また一から始めよう。
***
お題:桜井明日香さんには「2人で見上げた空を思い出した」で始まり、「また一から始めよう」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば2ツイート(280字)以内でお願いします。
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初めてお題を使って書いたものです。
最初は切ない恋愛ものかなぁと思いましたが、気がつけばカメラに憑依されていました。
確かにカメラにとったら、まぶしい太陽の撮影も長時間露出しっぱなしの星空の撮影もしんどいよなぁ……と。
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