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後輩×先輩(社会人)
今日は会社の歓迎会。
私は飲み会というものがほんとうっに苦手だ。
酒に弱いのではない、寧ろ強い。
ただ酔っ払いに絡まれるのがウザイだけである。
だがさすがに自分の歓迎会に参加しない訳にはいかない。
まぁ、二次会に行かなければ良いかと渋々参加したのだ。
今回の歓迎会の主役はと言うと、
私と同じ新卒の新入社員5名と
転職してやってきた中年の男性数名と女性。
18時半頃に始まった飲み会は20時頃には混沌と化していた。
「ねえねえ、柊さん恋人とかいないの?」
先輩の男性社員が数名、聞いてきた。
「いや、いないですけど…」
「うえー!マジ?可愛いからいると思ったー」
あーそうですか。
すみませんね彼氏いない歴=年齢で。
「ねね、こいつフリーなんだけどどう?」
優しいだの昔サッカーしてたからムキムキだのと彼を褒める言葉を並べて熱弁している。
あーウザイ。
こんなだから来たくないんだ、飲み会は。
「ちょーっと!!何してんのさ、アンタら。」
あれ、これは杉谷先輩じゃないか。
「うん、わかるよ。柊は可愛い。」
え、何言ってんのこの人。
「でもアンタら1歩間違えたらセクハラだかんね!気をつけなさーい。」
「あ、はいっ!すみません杉谷さん。」
あ、止めてくれたのか優しいな。
「柊困らせるなよー。はいっ戻る戻る!」
杉谷さんは先輩後輩問わず慕われている。
男女共に好かれていて、仕事が出来るし、スラーっとスタイルが良い。
「柊、大丈夫?」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「全然全然。あ、しばらく隣居ていい?」
お、マジか先輩と話すのちょっと緊張するんだよな。
「あ、はい。」
「柊はモテたでしょ?可愛いもん。」
満面の笑みで聞かれると答えざるを得ない。
「まぁ、多少は。でも彼氏はいた事ないですよ。」
「えー!そうなの?意外だなぁ。」
「先輩こそ彼氏が途切れなさそうですけど。」
「なんかその言い方悪いなー笑」
そう言いつつ、ビールをグビっと飲み、生を1つ頼んだ。
「まぁ、実際そうかもしれないけどね笑」
うーんやっぱり。
そのまま主に杉谷先輩の恋愛トークを聞いて、互いにビールをグビグビ飲んだ。
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