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「杉谷先輩、杉谷先輩!」
「うぇ?あぁ、ひいらぎか。かわいいねぇ。」
そう言って先輩は私の頬をつねってきた。
これは、ダメだ。
完全に私のペースで酒を飲んでしまったがために先輩を潰してしまった。
「あれ?杉谷?」
杉谷先輩の同期である国枝先輩が来た。
「こいつが潰れるなんてめずらしいな。」
どうやら杉谷先輩も中々の酒豪らしい。
「あ、柊二次会行く?」
「え、行きませんけど。」
「じゃあごめんけどコイツのことタクシーで送ってやってくんない?俺ら二次会行くからさ、よろしく!!」
え、マジかー
いくら起こそうとしても起きない杉谷先輩を抱え、何とか外へ出た。
私より頭一個分背が高いし、手足が長いから運びずらい。軽いからいいけど。
タクシーを呼び、先輩を載せたところで先輩の家を知らないことに気づく。
しまった。さっき聞けばよかった。
どうしようもないので私も乗り込み、自宅の住所を伝えた。
ここから家まで約20分。
はーどうしようかと考えていたら。
先輩が私の肩にもたれてきた。
「んん…ゆうやぁ」
ん、彼氏さんの名前かな?
いや、でも今はいないって言ってたな。
…元彼か。
そうこうしているうちにうちに着いた。
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