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子供たちが一人、また一人と倒れ始めたのはオルベリアに入る前日のことだった。
目から血を流す子供たちを見て大人たちはパニックを起こした。
この時になってようやく子供たちに野鳥の話を聞くことができたのだが、時すでに遅しだった。
子供たちを救いたいが手立てが見つからない。
まだ症状のない大人たちの中でも、すでに感染は広がっているかもしれない。
少しでも助かる可能性があるならば治療を受けさせたいが、それでもオルベリアに感染を持ち込むわけにはいかないことはわかる。
魔法の使えない彼らにできることと言えば、緊急用の狼煙を上げて連絡を待つことぐらいで、待つしかないそのあとの時間はかなりつらい時間だった。
すぐに気がついたオルベリアからほどなく連絡が来たのだが、ひどく長い時間に感じた。
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