溶けない城と眠らない街

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 魔法のとける時間には多少の誤差がある。  もう今日にでも魔法の氷はとけてもおかしくないのだ。  城が眠り続ける間、人々は見守るために交代で起きていた。  今は王家の人々が目覚めた時、寂しい思いをしないようにとオルベリアの街は眠らない。  彼らが目覚めるそう遠くない未来を夢見ながら、街は今日も静かに王の帰りを待ち続けている。
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