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「レイリ、ちっちゃい子たちと遊んであげて。残りは森に行くから私についてきて」
サシアは幼い子供たちの希望を聞き指示を出す。
レイリはサシアの一つ下の少女で、本人の希望もあり最年少の二人の面倒を見ることになった。
森にはただ遊びに行くわけではなく、遊びの中でおやつになりそうな木の実など収穫をえたり、時には手に入れた石などでアクセサリーを作って訪ねた先で売るのだ。
彼らも立派に働き手というわけだ。
遊びの中で様々なものを学んできた彼らだが、それでも知らないことはたくさんあった。
狩りをしたわけでもないのに死んでいる動物を見つけたら、絶対に素手で触ったりしてはいけないというのがその一つだ。
その日森で見つかったのは3羽の野鳥で、重なり合うようにして亡くなっていた。
矢に射られたわけでもないのに血を流すその姿を少しでも知識のある大人が見ていれば、あんなことにはならなかったかもしれない。
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