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※会議プラスαの地獄
紫梠様の宮、氷紫宮は、それはそれは広い。
それは、紫梠様が皇帝の従兄弟でかつ仕事ができるからなんだが、それはおいておいてもそりゃあ広い。
この前、何故こんなに広いのかと聞いたところ、すごく嫌な笑顔で「いろいろな用途に使えるだろ?」と言われた。何に使う気だよ、くそ。
今のところまともなプレイしかしていないからこそ恐ろしい。紫梠様はまともに見えて変だから。
紫梠様は、変人文官、というか皇帝秘書だ。表面しか見てないやつはだいたい憧憬か敬意か敬愛を注ぐ。
皇帝の従兄弟……主上に近しい血族でありながらもコネ出世の道や宮中貴族生活を送ることもなく、何故か武道を志すその人生選択。
異国の姫、クレオパトラもみとれちゃうと噂の異常に美しい顔。
常人の1日の8倍の仕事量を半日でこなすというその才知。
そして武官としてスピード出世を決めるはずだったのを、何故か文官としてノー勉科挙チャレンジ。そして合格。無事文官としてエリート雇用をキメた意味不明なお方。
それが我が主、紫梠様だ。
最初は一般文官だったのが、仕事ができすぎ、かつ外面が非常に麗しいおかげで飛ぶ鳥を落とす勢いで出世。今となっては20代後半にして皇帝の秘書という名の相談役である。
人の恨みも多く買うだろう。早く暗殺されてしまえ。
部屋に入ると、すぐに寝台に転がされた。
馬乗りに乗られて逃げ出せない。見つめられるとこっちとしては赤面するしかない。
クッソ、無駄に顔がいい……!!!
「湯浴みをさせてください。」
「えぇ、一回してからにしよ。」
「やです、っ!?」
こいつ!!!話してる最中に!!
背中に手入れてきやがった!!汗かいてるんですが!!!
「んっ…く、…、ちょ、風呂、」
「そんなか弱い抵抗でいや、と言われても……誘っているようにしか見えないぞ?」
お前が!馬鹿力なだけだよ!!胸を撫でるな、ちょっとは話させろ!!
「まだ溶けるには早いんじゃないか?腐っても花街住みの淫乱だろ?」
「るっせ………いぅっ!死ね…!!」
花街住みで行為に慣れてるって事は、つまり慣れきってて感度がいいってことなんだよ!!
「皇帝の血縁である俺に対してそんな口聞いていいのか?」
「………っ!!」
「冗談だよ。俺はそんなとこも気に入ってるから、そのままでいろ。」
急速に後孔に圧力を感じた。
指を埋め込まれたとわかったのは、指が曲げられたから。
ぐ、と圧力がかかる。
「ンッ!!」
体に電撃が走ったような気がした。
耳元で笑う低い声。
「くそ、っ、そこやめ、んっ!!」
「あは、いいところにでも当たった?ここだろ。」
グリグリ、とそこをえぐられると、何も考えられなくなる。
中指と人差し指で挟まると、息もできないほどに身体がのたうつ。
「やめ、で、る、紫梠さ、まっ、ぁ、ッ~~~!!!!!」
視界が真っ白に染まった。
仰け反った状態で硬直して、ぴくぴくと震えて急に与えられた絶頂に浸る。
この人は本当に人をイかせるのが上手すぎる。
「はや、」
「ぁ……あ、……」
「さて、そしたら前戯はこのくらいにして、」
いやらしいことをしようか。
美しい主人は、楊貴妃も卒倒すると称されるその顔で、そんな不浄な言葉を紡いだ。
今までやってきたのはいやらしくないとでも言うつもりか。
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