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「おいで。」
とん、と叩かれたその場所に諦めて座った。与えられた枕を背に当て、紫梠様の足の間へ。どうせ逃げられない。
そんな考えも読んだのか、はたまた早くも抵抗しなくなった玩具の従順さに満足したのか、紫梠様は軽く目を細めて見下ろした後、小さく溜息を吐いてくるりと手の中で回したシンプルな形状の細い金属に赤い舌を絡めた。
「…最初は痛いだろうけどだんだん気持ち良くなるから、ちょっと頑張れよ?」
「はい………んぐっ…ひ、ッ…!」
頬に口づけを落とした紫梠様が優しい声で囁いてくれるのに頷き、モノの先端を撫で回すように触られるひやりとした感触に、紫梠様の首筋に腕を回してしがみついた。
すぐに人肌に温まり、先走りを絡めるようにしてモノを擽る金属棒に肌が粟立つ。
焼け付くような熱さとともにつんつん、と弄ぶように先端の窪みを引っ掻いたそれはすぐに先端にずぐ、と入り込んだ。
「あ゙ッ…い、って…ぅうっうあッ!」
狭い管を割り開かれる感覚と引き裂くような痛み。
先端を少し潜り込ませてそこでしばらく慣らして、抜いてまた次は少し深くまで入れてと繰り返す紫梠様は変わらない笑みを湛えている。
粘膜を熱く焼け爛れさせる金属の棒は、慣れとともに苦痛とともにじわじわした快楽も呼び起こす。
せめて紫梠様の高価な着物に爪を立てないようにと意識しながら、埋めて、抜いて、を繰り返すそこに全神経が集まったような感覚に腰を震わせる。そこへの挿入を頑なに拒んでいたせいか、未知の感覚に何度も何度も頭の中でなにかが弾ける。
「ひぃッ、あぅう…うぐっ…いッ…!」
「そろそろ慣れてきたか?もうすぐ奥まで、」
「…ひ、ぁ゛ッ!?」
「届いた?」
どんどん奥まで入り込んでくる金属棒が、奥まで刺さって、前立腺を抜いたのを感じた。
ビリビリとした衝撃とともに、開いてはいけないところが開く感覚。
奥の奥まで挟まり込んでしまった棒をくるくると回され、じわじわと痛みより快楽が強くなっていく。
「俺の肩でも掴んだほうが良いんじゃない?」
くるくると棒を回転させながら俺の顔を見て楽しんでる鬼畜野郎がそんな事を言う。
紫色の着物を着ておいて何を言っているのか。
「っ、自分の着てる着物の値段くらいわかってるでしょう!」
「気にしなくていいのに…」
「ひ、あ゙っッ!!。」
「露店で売ってる押したら鳴るおもちゃみたいだね」
「うるさ、ぁあああ゙っ!!!」
触って欲しくて仕方が無かった場所をつるりとした棒に擦られると失神しそうなくらい気持ちイイ……のに、どんどん奥まで入り込む棒に押し戻されて出すのも出来なくて、じわじわと正気と理性が削られていく。
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