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「笑わないでよ」
思ったよりも冷たい息を含んだ言葉に、あなたはいつも通り笑って軽くスルー。
「洗濯物よろしく」
野菜を炒める音とニンニクの香り。お腹だけがぐぅっと反応した。私はあなたの言葉には、返事をしない。二人分の洗濯物を畳みながら、カーテンの隙間から差し込む西日に目を細める。
「また、片方ないじゃない」
片方無くした靴下を洗濯物から弾いて、Tシャツ、パンツを畳んでいく。私の靴下も片方無い。
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