アルバイトの舞ちゃん

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いつもの優しい笑顔でそういわれ今日一日張りつめていたものが一気に緩み、私は泣き出してしまった。 トキさんは私を抱きしめ、泣かなくてもいいやんと背中をトントンとしてくれた。 「だ、だって...。今日一日あの子に嫉妬して...。不安で不安で...。トキさんをとられるんじゃないかって」 「最近リオはもてもてなんやろ?もっと自信持ったらいいやん」 「どんなにもてたって、トキさんが好きでいてくれなきゃ意味ないもん。私を、私だけを見ていて欲しいから」 その日ベッドの中でトキさんの匂いを嗅ぎながら、胸がはり裂けるほどこの人が欲しいと思った。
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