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「こんなのはどう?」
「え~黒か~。それは考えなかった。でもそれじゃあかわいいって言ってもらえないんじゃないかな」
「じゃあ、こんなのは?」
「ひもパン?理世ちゃんって結構攻めるんだね。可愛いけどちょっとはずかしいな~」
「だって攻めるために買いに来たんでしょ?」
「それはそうなんだけど...はずかしい」
「じゃあ。これは?」
「なにこれ。穴が開いてるじゃん。どういうこと?」
そう言って目を丸くしてると、理世は『そういうことでしょ』と軽くいなした。
「そういうことだろうけど、さすがにこれは無理!」
「そっか。ざ~んねん」
「もう、からかってるんでしょ」
「ごめん、ごめん。あんまり莉央が素直に反応するもんだから。じゃあ現実的な話、今まで黒着けたことある?」
「え~、ない」
「じゃあ意外性があっていいと思うよ。それに今まで私が経験してきた男の人って結構黒の下着好きだったよ。それにこういうキャミソールを合わすと男の人はすごく喜んぶんだから。特に不倫するような男にはね」
「え?理世ちゃん不倫したことあるの?」
「聞いたはなし」
「えー、私もそのはなし聞きたい」
「ごめん。旦那もいるし、聞かなかったことにして。でも不倫するような男はどんなに取り繕うのがうまくても最低だからね。莉央ちゃんは純粋そうだから気をつけるんだよ」
「え。う、うん、わかった」
「そう言えば昔おんなじ人好きになってすごい取り合いしたことがあったよね」
「うわ。懐かしいこと思い出すのね。ほんとあの時はヤバかった」
「よく似てるって言われてたけど、好みまで似てたもんね」
「ほんと、ほんと。でも結局他の人に持っていかれちゃって、二人で泣いたもんね。なんだったんだろうって」
「ふふ、懐かしい。でも今おんなじ人好きにならなくてよかったよね。あの時はまだ中学生だったけど、今だったら本当に修羅場になってるかも」
「言えてる。それはそうと、これイヤらしい。男の人好きそう」
「でしょ。」
「何だか誘ってるみたいで恥ずかしいけど、今日早速使っちゃおうかな」
「え?今日?」
「うん。喜んでくれるかな」
「きっと。どんどん誘っちゃえ」
「ありがとう理世ちゃん。思いきって両方買っちゃう」
「ひもパンも?そうそう、その調子。ね。今度その人に会わせてよ」
「え~、好きになられたら困るからダメ」
「ほんとだ。とっちゃうかも」
「ほら」
「ふふ。でもほんとチャンスがあったら会わせてね」
「考えとく」
「楽しみにしてるわよ」
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