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「もう！ゆっくりって言ったのに..」
「かわいい...」
トキさんは息を吐くようにそうつぶやいた。
「ほんと...？...トキさんに喜んでもらいたくて...」
「ありがとう。ほんまにかわいい...。でも...お願いがあるんやけど...」
「...なんですか？」
「あの...手どけてくれへん。見えへんやん。じっくり見たいんやけど...」
「だめです。...見せたげない」
「え～。ええやん。俺に見てもらうためだろ～」
「だって...。飽きられたら駄目だから、ダメです」
「えー、飽きへんて。かわい過ぎてヤバい」
そう言って強引に腕を持ってゆっくりとキスをした後、あたかも初めて見たかのように、そして少し戸惑ったようにも見える顔でじっくりと私を見つめた。
「そんなに見ないで下さい。はずかしいです」
「いや？」
「いやじゃないです...。でも...はずかしいです...」
そういうとトキさんはいつもの優しい顔で、ゆっくり愛撫を始めた。
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