届かぬ想い

1/2
前へ
/63ページ
次へ

届かぬ想い

夜中トキさんに合うや否や、我慢できず抱きついた。何も言わずキスされた瞬間いってしまった。身体の震えが止まらない。私がどうして欲しいかを分かっていて、いつにもましてゆっくりと愛撫をする。髪の毛一本一本の先にまでビリビリとした快感が走る。貫かれた瞬間叫び声をあげた。何回いったかわからない。こんなセックスを経験させられたらもうトキさんのことを忘れるのは無理だと思った。もし他の人に抱かれたとしても、私はこのセックスを思い出すだろう。何も考えられず放心している私に布団を掛けた後、おでこにキスをして何も言わずに帰って行った。どのくらいそうしていただろう。気が付くと私は涙を流していた。あんなに深く愛してくれてもあの人は帰って行くことに。私はどうしていいか分からず、いつまでも震えていた。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加