最終章「オレは、親友のことになると様子がおかしい」

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 だから気にすんな、と、オレの頭を優しく撫でる大志。大志の優しさにまた泣きそうになった。 「陽が学校来なきゃ、俺が行く意味ねぇんだよ。だから休むなタコ」  大志はいつもの優しい顔でオレに笑いかけてくれた。大志と優冴のおかげでまた学校に行けるようになったオレ。  変わったことといえば、 「あー、陽。疲れたからちょっと匂い嗅がせて」  休み時間、昼休み、オレにところ構わずベタベタベタベタしてくる優冴。そんな優冴を見て、 「てめぇ、陽と付き合えるようになったからって調子乗んなよ。見てて羨ましすぎんだよ、ボケ!」  大志のキレる理由も周りから見たらそこではない感が半端ないようで、周りの男子は大志に「俺、やっと水樹と話せるようになったのに! 難波なんとかしろよ」と更にブチギレられていた。
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