第8章「今までにない孤独感」

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第8章「今までにない孤独感」

~陽SIDE~  優冴はオレと話をしてくれなくなってどれくらい経っただろう。  大志と付き合うことで話してくれなくなるなんて思ってもいなかった。  そして、オレの日常が一気に変わった。今まで少し話をしたことがある男子や、優冴以外の男子がオレに積極的に話をしてくるようになった。 「最近難波といないけどなんで?」 「いやー、隣に難波いたら話しかけにくくってさー」 「ずっと仲良くしたいって思ってたんだよ!」  他の男子が話しかけてくるこの状況は久しぶりだ。  中学の時、優冴が転校してきてオレは優冴と一緒にいるようになったけれど、優冴が来る前はオレの周りには男子がたくさんいた。皆オレの中では平等で、誰が一番とか感じたことはなかった。  それほどに、オレは誰とも接することができない状況の優冴に惹かれたんだと思う。  大志と真剣に向き合うとは言ったけれど、優冴から避けられて優冴のことばかり考えてしまう。別の他の男子と話している時でも、家にいるときも、大志と一緒にいる時も、考えることは常に優冴のことばかりだった。  どうしたらもう一度優冴が話してくれるようになるだろう。そのことばかりで、オレは大志と真剣に向き合うことができなかった。
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