え?

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「タダで泊まれとは言わない」 つばめはコンビニのレジ袋を要の前に突き付ける。 「この材料で、飯作ってくれ」 これが泊めさせてあげる条件だった。 「こんなに沢山の材料…。っていうか、料理作るだけで泊めさせていただけるんですか?!」 「ああ。俺は料理が苦手だ。だから作ってほしい」 「苦手なのにこんなに材料を買ったんですね」 「う」 痛い所をついてくる。けどそれ以上要は追求せずつばめに何が食べたいか聞いてきた。 「和食って作れるか?」 「もちろん。僕が働いていた店はイタリア料理を出していましたが和食も洋食も中華も、何ならデザートまで作れちゃいますよ。なんでもござれです!」 先程までこの世の終わりみたいな顔をしていたのに食材を見ると途端に要の目が輝きを取り戻す。頬も少し赤みを取り戻している。まだ冬ではないとはいえ、季節は確実に冬に向かっている。夜になると冷たい風が吹いて空気が冷たい。あんなところにいたら風邪をひくに違いない。それに彼女に過去とはいえ、捨てられた経験があるのはつばめも一緒で初対面なのに他人事には思えなくて放っておくことはできなかった。
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