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ダイニングテーブルに着くとパックご飯はレンチンすればそのままでも食べれるのにちゃんと茶碗に移して、ほかほかと湯気が立っている。
「さあ、出来立てのうちに食べて食べて」
「あ、ああ」
要に促され、席に着くと味噌汁を注いでくれる。具材はネギと豆腐と油揚げだった。定番だがつばめの好きな味噌汁の具材で自然と頬が緩む。他にテーブルにはもやしとたらこの炒め物、豆腐と油揚げを焼いたものにネギ味噌が添えられている。もっといろいろ買っていたが早く和食を食べたいというつばめの要求に応えるためにすぐ作れるものを作ってくれたみたいがここまで美味しそうなものをこんなに一気に作るとは思わなかった。料理人とは分かっていたけど驚きが隠せない。
「いただきます」
早速、つばめは味噌汁をいただく。ちゃんと手を合わせて挨拶したいというくらい立派な食事にちょっとだけ声が震える。
「美味しい」
自然と声が零れた。心に、体に染みる味。ネギはフーフーして口に入れる。ネギの白い部分がトロリとして甘みが口いっぱいに広がる。
「よかった。味噌汁はおかわりもあるからね」
マジか。おかわりできるの?つばめは素早く飲み干すとおかわりを頼んだ。
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