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「ゴミ箱見ただろ?」
「あ、うん」
「どう思った?」
「お弁当や総菜のパックばかりだなと思ったけど…あ!」
つばめのこの先言いたいことはもう分かっただろう。
「このまま、俺がこんな生活してたら金もかかるし、生活習慣病になる可能性はあがるばかりだ。健康的な食事をした方が食事代も病院代も抑えれるけど俺は料理が本当にできない。要が作ってくれたこの料理なんて俺ができるようになるなんて生きてる間に叶うかどうか…」
「いや、そこまでは…」
「いや、本当に壊滅的にないんだ、料理の才能が」
がっくりと肩を落としながらつばめは味噌汁を見つめる。決定的なのがこの味噌汁。こんな美味しい味噌汁を知ってしまったら他の味噌汁なんて飲めない。特にインスタントは飲みたいと思わない。
「俺、この味噌汁これからも飲みたいんだ。好きなんだ」
ふざけて言ってるのではないという気持ちを込めてまっすぐ要を見る。
「…!!」
「え?」
何か変なこと言ったか?要は真っ赤なリンゴのように顔を赤くして口元を抑えていた。
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