君に胃袋、つかまれた

要の恋人

「僕、ちゃんと今度こそ、あかりとさよならする」
「…」
「頼ってばかりで振り回してばかりで、あかりの人生滅茶苦茶にして本当にごめんなさい」
「…」
「謝って済むことじゃないということくらい分かってる。どう償えばいいのかちゃんと考えるから。でも今すぐにでもあかりを僕から解放してあげることが大事なのは分かるから」

「ふざけないで！！」
別れるとはっきり言われると思わなかったのだろう。今まであかりは自分は要の人生にとって絶対傍にいなきゃいけない存在だと思っていたのだろう。一般の人と違う思考を持つ要をなんだかんだ言ってもずっと支えてきたのはあかりだし、あかりから別れを切り出すことでもなければ一生別れるとは思わなかっただろう。

でも要ははっきり言った。
あかりと別れると。
あーちゃんという恋人の名前を呼ぶような呼び方からあかりに変えた。もう引き戻せないところまできている。けど要は引き戻すつもりはないみたいだ。
それにあかりは感情が爆発した。