要の恋人

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つばめは自分で自分のこと好きなんだろ?と聞いたことなんてない。昔、付き合っていた彼女にも、だ。なんで、こんな強気な、自惚れな発言が口から出るなんて当然考えて言ったことでもなくて口から出てしまってから頭の中が真っ白になり、そして頬に熱が集中する。 「えっと、その、つまり…だな」 自分が何を言いたいか分からない。ただテンパるつばめの前に同じように頬を染めている男がいて、そしてふんわりと泣きそうになりながらも笑った。 「うん、好き」 要の目から一つ涙が零れた。 「大好き。つばめは今まで会った人たちの中で一番好きで、一緒にいたい人。幸せになってほしい人だよ」 「…」 要は男に恋愛感情なんて向けられたことむ向けたことも要に会うまでなかったし、まさか自分がという気持ちで今はいっぱいだ。
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