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そのまま元カノは結婚して寿退社した。今もその男と夫婦をしているか分からない。結婚をしてしばらくすると男のほうは起業すると言って退職したのだ。その会社がどんな会社なのか、そして軌道に乗っているのか知らない。つばめには興味がない。しかし元カノなら「こいつ、ないな」と思ったらつばめの時のように潔く切り捨てるだろう。離婚は簡単にできないものらしいが、それでも何とかやりそうな気がする。そういう強かな子なのだ。
ぼんやり思い返して今日は弁当の気分じゃなくなった。幸い、明日は休みである。コンビニには少しだが野菜が売っていたはず。調味料やレンジでチンするご飯もあったような…。すごく疲れているから風呂入ってさっさと食べて寝たいのが本音だ。しかし、今のつばめの口の中は弁当を求めていない。食べても満たされないまま寝るなんて無理だ。
「最悪、失敗した時のために納豆とか冷奴、買おう」
つばめはそう決意するとちょうどコンビニかごを手にする。つばめと同じように仕事に疲れたサラリーマンを横目に見ながらコンビニかごをじっと見た。そして必要だと思うのを手当たり次第かごの中に放り込んだ。
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