ビールとオレンジジュース

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「よーし、食べるぞ!今日はめっちゃ食べれそう!」 つばめは、がぶっと大きな口でハンバーガーを食べる要を横目に見ながら、今日どれだけ頑張っても食べ残るハンバーガーたちを見て明日の朝、もしかしたら昼もハンバーガーかなと思ったら夜まで要の料理にありつけないのは寂しいなと思った。 「もし、食べきれなかったら明日もハンバーガー朝から食べれる?」 なんとなく聞くと、要はすぐ「食べれる!」と返した。口の端にバーベキューソースがべちょりついてるのをつばめは黙ってティッシュで拭いてあげると要は恥ずかしそうに目を伏せた。 「だって、はじめてつばめが僕にご馳走してくれたんだもん。大切に食べたいよ」 ちょっといいハンバーガーなだけなんだけど。大袈裟だな。けど要の目はちっとも大袈裟に言ってる人間の目じゃない。自分の行動に嬉しいと思ってもらえるのはやはり相手が女の子じゃなくて、男であっても…嬉しい。 「けどさすがに野菜は挟まってるけどもう少し野菜は摂ったほうがいいからね。野菜スープ作ろうと思う。つばめが買い込んでいたジャガイモ、人参、玉ねぎにベーコンとコンソメ顆粒があるならコンソメスープ作るっきゃない!」
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