始まり

　僕は子供の福祉に関わって長いのですが、たとえば、ここで預かった子供たち１００人のうちのひとりでも。　本当にその境遇から抜け出して、自分の足で歩き出ていくその背中を見ることができたら、幸せだと思っています。　たったひとりでも。　　　　　　　　　　　　　　　――とある児童相談所所長さんのお言葉――

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