それはチャンスか「小1ショック」

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それはチャンスか「小1ショック」

 それは、今年の放課後キッズクラブ(放課後預かり施設の名称)の評議会でのこと。 「この夏休み、利用する子どもたちが急増します。今のスタッフでは足りないので、ぜひ誰か紹介してほしい」  キッズクラブのチーフが切々と訴えていました。  配布された資料を見れば、年々右肩上がりで増える利用者数が示されています。  ほんの数年前までは、土曜日の利用人数などは規定に達せず、開所しない日もあったのに。  今では開所しない土曜日など皆無。  保育園は夜まで預かってくれたのに、小学校に上がったとたんに14:30には下校する。  ひとり留守番させるには幼い我が子を、どうすればよいのか!というのが保護者が直面する「小1ショック」です。    そこで保護者が頼るのが、放課後児童預かり施設。  認可施設は預かる子どもの人数によって、必要スタッフ数が決まっています。 (認可保育園と同じですね)  だから、スタッフが確保できないと預かり業務ができない。  保護者が困り、子どもも困る。  それを目の当たりにして、「おお、これは大変だ」と思ったは私は「夏休みの間だけなら」と手上げしました。  「これで子どもたちのリアルに触れられるぞ」と思っている間に、夏休みは終わり。  今現在はというと。 「おつかれー。手を洗ったらカード出してー」 「ヤダー」 「ヤダじゃない」 「ムリ―」 「ムリじゃない。ほら、ちょうだい」 「あ、たかまさんだ!今日オニごっこね!」 「わかったわかった。まず手を洗おうか。そのまま入らないっ」 「たかまー、うりゃー!」 「うぉっ」  迎え入れ業務をしている背後からどついてくる、1年男子をいなしながら、元気にスタッフをやっています。  スタッフ不足が解消していないというのも一因ですが、「今度いつ来るの?明日?あさって?」と聞かれて、もう来ないとは言えませんでした。  評議員のほうはどうなったかというと、行政から「スタッフが評議員を兼務するのはよろしくない」という指導が入り。  念のため、チーフに「評議員とスタッフ、どちらをやりましょうか」と聞いたところ、スタッフ一択でした。  私の住んでいる地域は学童保育とキッズクラブあり、どちらも定員いっぱいの利用者がいます。  両者は放課後児童預かり施設であるという点では一緒なのですが、違いも当然あります。  その違いについては、また次回。
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