魅惑のMerry Xmas

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愉しげに揶揄ってくるから、言い返そうとすれば、『関係ない話は終わりな。早く書け』と、突如、仕事モードで一喝された。 「なんでそんなに急かすのよ…」 『今日中に達成するって決めてんだわ』 「ノルマみたいに言わないで」 言いたい事は山程あるけど、ついつい誘導されるままにペンを取ってしまう。 「なんか…悪徳商法に引っかかってる気分…」 『ははっ…違いないかもなー』 なんだろう。不思議と逆らえないこの感じ…。 ああ……、分かった。 ――――この目、なんだ。 余裕たっぷりに見える、見透かすような瞳に、この表情…。 仕事中にも見せるお馴染みのそれに、ドキドキ…と胸は高鳴るのだけれど―――――… 「もしかして、今も緊張してる?私が断るかも…って不安?」 『………おい、暴いてくんな?』 ピクリと顔を引き攣らせたのを見て、図星だな…って。 「へぇ…なんかちょっと分かってきたかも。じゃあ、意外と今でも仕事で緊張することあるんだ?」 『………麻里ちゃん、早く寿退社しよっか?』 「大丈夫、言わないよ。ちょっと嬉しくなっただけ」 『めちゃくちゃ笑ってるの、なんで?弱みでも握ったとか思ってね?怖いんだわ…』 「そんなわけないでしょ」
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