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欲を言えば、年に一回のイベントの日くらい、私のことを優先してくれてもいいと思うし、まともに恋愛だってしたいと思う。
それに、とりあえず、確かめておかないといけないこともあって……、
「一応、聞いていい?」
『うん、なあに?』
「本当に仕事?」
『当たり前じゃん。俺には麻里ちゃんだけ♡』
「発言がクズい…」
『ホントだって!真面目に疑ってるなら部長に聞いて!!』
なんかめちゃくちゃ焦り出したところを見ると怪しいけど、営業部のスケジュールを見たら、即バレなんだから、嘘はつけないか…と納得する。
『なぁ、麻里。ホテルのディナーでも予約しとくから、山内と行って来れば?ついでに一泊しておいで』
「なにそれ豪華♡罪滅ぼしはお手のものです、って?」
『クリスマスプレゼントだよ』
「魂胆ありきのね?」
『バレた?俺への当たりの強さを減らすため』
ははっ…と、笑った顔が、こんな時なのにカッコいいな…と思う自分が嫌になる。
『愛してるよ、麻里ちゃん。月曜には帰るから、優しくしてね?』
なんて、甘えた声を出すから、不覚にも素直に頷いてしまった。
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