魅惑のMerry Xmas

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だいたい、仕事最優先のあの男と、寿結婚するためだけに就職した私とじゃ、仕事への熱意に温度差ありすぎ。 もう完全に違う人種なんだと思う。 だから、当然、事あるごとに考え方の違いが露呈してくるわけで…。 「蒼はなんで私なんだろ…」 『え、そこから?中條、めちゃくちゃ麻里のこと好きじゃん…』 「今はそうかもしれないけど…」 もちろん私も好きだけど、付き合ったきっかけは、蒼からの猛アプローチによるものだった。 社内外問わず、顔と仕事ぶりのおかげで、モテて調子に乗りまくっていたあの男。 特定の彼女を作らず、つまみ食いをするように遊び歩くスタイルからの、突然の私とのお付き合い。 何の気まぐれなのか分からない急激な路線変更には誰もが驚いて、しばらくの間、かなりの噂になっていたっけ…。 でも、これって…、喜ばしいことなのかもしれないけれど、裏を返せば、私の代りなんて腐るほどいるってことなんじゃない?…って思うんだよね。 だから、時々、不安になる…。 「アイツってさ…、究極、私と仕事の二択を迫られた時は、何の躊躇いもなく仕事を選びそう」 気持ちを疑っているわけじゃない。 だけど、アイツの仕事の邪魔になった時には、あっさり切られそうで怖いんだ…。
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