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ディナーは素晴らしかった。
評判通り、とても美味しくて、雰囲気も最高だった。
だけど………、ここからがありえなかった。
「………は?なにこの部屋。スイートルーム?」
『すっごいね!初めて入った…』
何これ?めちゃくちゃ豪華じゃん。
広々とした部屋に上質な家具やゴージャスな装飾品の数々。
やたらと大きなテーブルに、ソファの数よ…。
え、まだ部屋あるの?ベッドルームはどこですか???
しかも、部屋の隅まで窓。ほぼほぼ全面ガラス張りで、すっごい夜景。キラッキラだ…。
格調高い極上スイートルームに圧倒されること数分程。
冷静さを取り戻せば、大きな疑念が浮かんできて……、
「こんなの……、アイツ、浮気してないよね!?」
『え、いきなりなんでそんな発想?』
「分からないじゃない!蒼だもん!」
『あー、そっか。やましいことがあると、プレゼントが豪華になるやつね…』
「あと、随分と優しくなって気が利くのよ。なんか変だと思ったもん。蒼がクリスマスプレゼントとか…。ほらね!これ絶対おかしくない?」
『まーね、分かるけど…。それにしても、信用ないなぁ、中條…』
「あるわけないじゃない!半年前にはアイツの家で浮気相手のピアス見つけたんだから!」
『………だったね』
そりゃ、疑うわ…と、的確なコメントありがとう。
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