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坂本さんと香里さん
俺は家に帰って、香里さんに電話をかけた。
「もしもし…遅くにごめん。…そうそう、今日のことで」
香里さんのクラスの生徒の坂本さんは、普段から何人かの女子グループにいて、クラスの中心人物らしい。
ああ、昔俺そういうタイプ苦手だったな。
「私は、正直坂本さんはそこまで傷ついてないと思うのよね…なんか、すっごい傷ついたっていうより、言い方は悪いけど私被害者ですよって感じがして」
「俺もそう思う。だってさ、そもそも坂本さんが原因で、それなりの事を言ったから言い返されたって話でさ…因果応報って感じはするかも」
教師としては最低だと思うけど、正直坂本さんのことをあまり良く思わない。だってなんか卑怯じゃない?それ。なんでそれで目黒さんだけが悪者みたいになってんだよ。おかしいだろ。
「もしもーし!星人さん?」
「ん?あ、ごめんごめん」
いけない、つい考え込んでしまっていた。
「星人さんもう寝な?疲れてるんだよ」
「ありがと…香里さんもゆっくり休んで」
香里さんはほんと優しいな。目黒さんみたいだ。
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