E.D.F

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E.D.F

 地球はとうとう太陽系外知的生命体と遭遇してしまった。その存在は電波望遠鏡で確認されていたが、彼らは突然やって来た。  理由はわからない。  彼らがなぜ、地球より高度な科学文明を持ちながら時代遅れのこの星に攻め入ったのか。月並みだが、母星に何かしらの危機的状況が発生し、種の存続の為に最寄である地球を移住先に選んだのだろうか。真相は不明だが、地球が侵攻されているのは紛れもない真実であった。  彼らとのファーストコンタクトは、地球人類に多大なインパクトを与えた。  突如、太平洋上に浮遊大陸が現れたのだ。  大陸とは物の例えだが、要はである。恐らく、恒星間航行船だろう。衛星画像でみると、日本列島からハワイ島までが地続きに見えてしまうほどの超巨大船だ。  巨大な物体にも関わらず、全く気づかれる事なく成層圏内へと侵入していたのだ。地球人類にとって脅威以外の何物でもない。そんな折、世界各国首脳陣は有事に備え発足した地球防衛特殊部隊—Earth Defence Force—を動員、最前線と想定される日本列島はE.D.Fの管理下に置かれ、全土戒厳令が敷かれた。そして間も無く、彼らの侵攻が始まったのである。    私は、恐らく滅びるであろう地球文明の行末を見届け、地球人類が生きた証としてこの手記を書き残そうと思い至った。
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