私のお兄ちゃん

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私のお兄ちゃん

 私のお兄ちゃんは、いつまで経っても妹離れのできないシスコンだ。  気付けば、いの間に来たのか私のことをジッと見つめているお兄ちゃん。  相変わらずの地味で冴えない顔を浮かべながら、(よだれ)まで垂らして何とも気持ちが悪い。極め付けは、尿まで垂れ流しているということ。 「……こんなことなら、やるんじゃなかった」  以前にもまして鬱陶(うっとお)しくなった存在に大きく溜め息を吐くと、私は自分のした事を後悔した。 【解説】 涎や尿を流している→首吊り やるんじゃなかった→殺るんじゃなかった 首吊り自殺に見立てて殺した兄の幽霊に取り憑かれている妹。
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