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「デッドボールはおかしいでしょ、バッターのモノは正常じゃない。これがデッドボールなら誰でも勃たせてボックスに入りますよ」
「それは違う、それじゃ腹の出っ張り引っ込みで当たってもデッドボールにならない理屈だ」
敵の監督に一理ある。そしてその作戦でデッドボールが三人続いてボンバーズが1点を先取した。7番打者は粗チンで届かず空振り三振となった。そして9回裏ファーマーズの攻撃である。
「みんな集まれ」
監督が円陣を組ませた。
「打順は植木からだ。植木には何も言わん、頼む打ってくれ」
植木は気合を入れて頷いた。
「植木が塁に出れば盗塁も成功するだろう、次は南だ。南頼む、パンツ脱いでくれ」
監督が南に頭を下げた。
「どういうことですか?」
「弥生の次はお前のフェロモンでメロメロにして欲しい」
「分かりました、ピッチャーをメロメロにします。ちょっと着替えて来ます」
南はダッグアウトに下がった。
「問題はその後だ、引き分けじゃ勝利にならん。いい策はないか」
「あります」
坂上は手を上げた。
「南さんの次は一ノ瀬君です。その次に僕を代打に出してください。門外不出の作戦があります」
「まさかアレを出すのか?」
植木が声を上げた。
「プレイボール」
主審の声が上がった。
「一ノ瀬さん、作戦があります。ロッカールームまで来てください。急ぎます」
二人はロッカールームに走った。
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