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「おい!!魔王を出せ!ギッタンバッタンしてやる!!」と最後によくわからない言葉を言った男が来た。後ろには、おそらく魔法使い、弓使いと剣士が3人ずつおり、合計10人いた。
「お前が勇者か?我はデボル、魔王だ。」と言うと
「お前が魔王?ちっちゃいな〜お子様は帰りまちょうね〜w」と僕を小馬鹿してきた。
「〜〜〜〜〜ごほんっ………よしっおしゃべりしないか?勇者よ。」
「あ?何を話すんだよ?」
「あぁ、お前らは俺たち、魔族を嫌っているが……何故だ?」
「はぁ?そりゃ、お前らが〘悪〙だからだよ。」
「ほぉ~。何故だ?」
「そりゃ、魔族が人を殺すからだろ。」
「殺していないが?」
「これから殺すかもしれないだろ!!そんな危険な奴を放置してたら、いつか人類が……いや、世界が滅亡するかもしれない!だからこの〈イデュロス〉様が始末しに来てやったんだ。もう話は終わりだ………死ぬがいい!!行くぞ!!」と勇者が声をかけたが「…………」だ。そりゃそうだろう……だって、ターリスが気絶させたから。
「おい!!お前ら!」と言って振り返った勇者が
「!?!?おっおい!!何があったんだ。まっ…まさか……魔族ども!!やはり、人を殺したか!!お前らは……」
「何だ。気づいていないのか?」
「そのよう……フフフ…で…フフ…すね……フフフフ」
「おい……今笑うところではないぞ……ターリス」
「失礼しました。」そう言ってターリスは笑いを止めた。
「勇者よ!そいつらは死んでいないぞ?それも気付けないとは……人間“も”馬鹿になったものだな。」そう言うと
「“も”……?お前らも馬鹿になったのか?」と勇者が変なことを言ってきた。
「?我らは馬鹿になっておらんが?」
「「?」」勇者と魔王デボルが〘わけがわからない〙と言わんばかりの顔をした。そこに、
「デボル様。おそらく……フフフフ……先程のお言葉の意味を間違えているのだと思います。………フフフフ」とターリスが言った。
「……なるほどな。つまり…お前は人間も馬鹿になったが、我らも馬鹿になったと思っているのか?」と聞くと……
「え?違った?あれ?え?じゃあどういう……意味?」と困惑顔で聞いてきた。
「どう言えばよいか……〘お前らは仲間が死んでないことも分からないのだから、人間全員、馬鹿になったのか。〙と言ったんだ。」と答えると
「………………ぇ?そういうこと?じゃあ……お前らは馬鹿になってないのか?」
「あぁ……そうだが……」と言うと勇者は恥ずかしいと言って顔を赤らめた。そして……
「ここここれくらいで勘弁してやる!!」と言って転移魔法を使って去っていった。
「はぁ〜なんかどっと疲れた……。」と僕が言うと
「私もちょっと疲れましたね。まさか、あんな馬鹿でアホだったとは……フフフフ」と最後にまた笑い始めた。
「………ターリス、また笑ってるけど……そんなに面白かった?」と聞いたら
「いえ……愉快なだけで面白くないですよ。」と笑ってるのに面白くないという返事が帰ってきた。
「あっ……そう……」と反応に困って変な感じな返答になった。
「デボル様……ある意味地獄を見せましたね。」とターリスが言い、僕は
「あぁ………たしかにある意味地獄だったね……」と言ってダイニングルームへ帰った。
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