第一章 俺様御曹司

4/20
前へ
/272ページ
次へ
「いいか、お前はこれから我が社の社員として働いて貰う、そして、社長を目指せ」 「俺は親父の会社は継がないと言っただろう」 親父は大きなため息をついた。 「お前は命の恩人にお礼もしないつもりか」 「退院したら、会って礼はする」 「ばかもん、バイトの身で親の脛かじって、遊び呆けて、バイクを乗り回して、事故起こしたなんてみっともなくて、彼女の前に今のままの状態で、姿を現すんじゃない」 俺は握り拳に力を入れて悔しさが強くなった。 「親父、自力で親父の会社に受かって見せる」 親父は俺を見て微笑んだ。 「そうか、やれるものならやってみろ」 この時、親父は俺に期待していたとは気づかなかった。 「おい、蓮、そんな大口叩いて大丈夫なのか」 「大丈夫だろ」
/272ページ

最初のコメントを投稿しよう!

553人が本棚に入れています
本棚に追加