「台風」×「豪雨」

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「台風」×「豪雨」

それは台風に隠れてやって来た。 日本列島が入る巨大な暴風圏、国民は暴風や豪雨を避けて避難所に行った。 誰も外に居ない時に、それは日本を埋め尽くした。 台風が去ると、みんな自宅に戻る。 すると自分にそっくりな人間、家族に乗っ取られていた。 無理矢理に入ろうとすると中国武術みたいな技で撃退される。 仕方が無く皆は山や川に小屋を建て住んだ。 窮乏生活が半年を過ぎた頃、誰か実家に様子を見に行く。 すると誰も居ない。 皆は無事に自宅に帰れた。 政治家は同じ人間だが、全く性格が変わり社会は平等になっていった。 俺は久しぶりに海に行きダイビングをすることにした。 海に行き仲間と海底に向かう。 すると累々と死体が積み重なりずっと先まで続いていた。 「もしかして、こいつら俺たちの家を占領した奴らじゃないか」 「いや、叩いたら金属みたいだよ、アンドロイドかもね」 一人、女のアンドロイドが何か話している。 皆で海から引き上げた、船に引き上げたアンドロイドが話し出した。 「私たちは人工台風に乗り宇宙船に乗り地球に来ました」 「宇宙人だったのか」 「私たちはアンドロイドです、故郷の惑星の人類は全滅しました」 「君たちが地球に来た目的は」 「人類に合わせてコピーして、人類を支配する事です」 「それが、何故海底に居る」 「地球上では、私たちのバッテリーは急速に劣化したからです」 「なるほど」 「しかし、政治家たちは強化バッテリーを使っています、あと10年の寿命が有ります」 「では、本物の政治家たちは?」 「20光年先の私たちの惑星に送りました、その方が平和です」 「そうだったのか」 アンドロイドが私の手を掴んだ。 「暖かい、懐かしい暖かみ、懐かしい」 アンドロイドのバッテリーは切れたのか動かない。 「最初から、俺たちを助けるためにしたのでは無いか」 しかし甘かった。 アンドロイドのバッテリーが海水と反応して大爆発し始めた、核よりも大きな破壊力だ。 海から凄まじい爆発で10キロの大津波が発生した。 たまたま遊びに来ていた彼女と近くの山に登る。 物凄い高さの真っ黒い津波が眼前に迫る。 僕と彼女は抱き合い目を閉じた。
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