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佐々木の魂の謎も残るが、自分の目で確認してみると、人間なのだと分かった。しかし、魂が植物寄りになっている。
「…………佐々木さんも不思議な人だな」
「佐々木さんの魂は………………植物は人を癒す。その能力を取り込んだのか????」
すると、人の魂は進化できるという事だ。
「まあ、家に帰ろう」
電車に乗り込み、煎餅を食べていると、塩家もつられて食べ始めていた。すると、車内に煎餅の匂いがたちこめ、前に座っていた男性の腹が鳴っていた。
「どうぞ」
前に座っていた男性にも、煎餅を勧めると、御礼にガムを貰ってしまった。
「美味しいですね」
「駅前に売っているらしいですよ。今日は売り切れになってしまいました。これは貰ったものです」
そして、乗り込んできた学生にも煎餅を分けると、今度はチョコを貰ってしまった。
「そのチョコも美味しいですよ。大学の売店にあって、他の店では見た事がありません」
「そうそう、だから、売店にチョコが並ぶと、争奪戦になります」
どこの大学生なのか分からないが、言葉使いが柔和で、とても穏やかな雰囲気であった。そこで、動画で有名な、乃里の事を聞いてみると、知っていた。
「彼女が、よく曲を聴いて泣いていました」
「そう!それで、泣くのに、何故また聴くのかと、不思議になった!」
すると、泣く為に聴くのだと怒られたらしい。女性は時々辛い気持ちになり、それを泣く事で解消するという。そして、様々な嫌な事や悲しい事を思い出すが、泣くとスッキリするらしい。
「女性は永遠の謎だ」
「神秘的過ぎて、異次元!!」
しかし、自分とは異なる部分が、面白い時も多いらしい。
「あ、でも水瀬さん」
「どうして、俺の名前を知っているの?」
すると、塩家は祠堂という役者なのだと、瞬間で分かったという。そして、俺も役者なのかと見ていたら、どこかで見憶えがあると感じたらしい。
「陽洋、美味しいです!」
「いつか、ディナーを食べたいです!」
二人の学生は、陽洋がお洒落なのに、頼むと大盛りを出してくれると、感動していた。
「小さなサービス、大きな喜び!」
「大盛りが嬉しいです!」
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