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「いただきます・・・。」 今日は大学院がなかったお兄ちゃんが、20時に帰宅をして私が作ったご飯を食べていく。 しっかりと煮込んだビーフシチュー・・・。 それを真剣な顔をしてゆっくりと食べていくお兄ちゃんの顔を見ながら、私もご飯を食べていく。 そして、お兄ちゃんが食べ終わったのを確認してからお兄ちゃんに話し掛けた。 「お兄ちゃんのお父さんから連絡あったけど、今日も帰り遅いみたい。」 「そうなんだ・・・。 最近忙しそうだよね・・・。」 「私のお母さんも今日は遅いんだよね、2人でデートかな?」 私がそう言うと、お兄ちゃんが少し悩んだ顔になった。 そして・・・ 「あの2人、本当に結婚するのかな・・・?」 と、聞いてきた・・・。 「なんで・・・?」 「今日、会社で少し的場さんと話して・・・。」 「妙子(たえこ)ちゃんと?」 的場妙子ちゃん・・・。 真理姉の旦那さんの妹、妙子ちゃん。 加賀製薬の人事部に所属していて、私の本当のお兄ちゃんとも仲が良い。 私の家にもたまに来ていたし、お兄ちゃんも妙子ちゃんの家にたまに行っていた。 てっきりお兄ちゃんと付き合うのかと思っていたけど、そんなことにはならず・・・。 妙子ちゃんには彼氏が出来た。 そして、妙子ちゃんは私のお兄ちゃん2人と小学校6年間同じクラスだった・・・。 お兄ちゃんは、妙子ちゃんのことが結構好き・・・。 結構どころか・・・凄く好き・・・。 好きというより、憧れらしいのだけど・・・。 可愛い見た目、何をするか、何を言うか分からないその存在は目を惹き付ける。 妙子ちゃんを加賀製薬の動画にアップすると、その回の再生回数もコメント数も凄いことになる。 そんな妙子ちゃんは・・・目が物凄く良い・・・。 私の本当のお兄ちゃんが喧嘩で本気を出してしまうくらいに、目が物凄く良い・・・。 そんな妙子ちゃんと何を話したのかと思っていたら・・・ 「的場さんは、あの2人は大親友だって・・・言ってて・・・。」 そう、お兄ちゃんが言ってきた・・・。
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