1

4/14
前へ
/241ページ
次へ
「これから大学院?」 「うん、17時になったからね・・・。」 「今日も帰りは22時過ぎくらい? 夜ご飯何食べたい?」 「ハンバーグがいいな・・・。」 「分かった!作って待ってるね!」 そう答え、大大大好きなお兄ちゃんにギューッと抱き付く。 そしたら・・・近くでクスクスと笑い声が聞こえてきた。 そっちを見てみると、女の人達が2人いて・・・ 「兄妹っていうより、新婚さんみたいだね?」 「理子ちゃんって本当にお兄さん大好きだよね。」 と、言ってきて・・・。 「お兄さん2人とも系統の違うイケメンで、彼氏はハードル上がっちゃうね~。」 「それに岩渕君とは血が繋がっていないし、彼氏もやきもち妬いちゃうだろうね。」 そんな余計なお世話なことを言ってきて、私は口を大きく開けた。 「私、彼氏なんていらないから!! お兄ちゃんがいればそれでいいの!! 血が繋がってないし、結婚出来るんだから!! 余計なお世話してこないで、オバサン!!」 「りーちゃん・・・!」 私がそう声を荒らげると、お兄ちゃんが慌てた声で私を呼んだ。 「妹が、すみません・・・。」 「・・・大学生からしてみたら、うちらオバサンだしねー。」 「オバサンが余計なお世話してむしろごめんねー。 ガチで好きだとは知らなかったし、確かに変なこと言った!」 オバサン2人がそう言ってくるけど、私はお兄ちゃんに抱き付きながら睨み続ける。 そしたら、お兄ちゃんが・・・ 「僕達はそういうのではないので・・・。 誤解しないでください・・・。」 そんな・・・ そんなことを言った・・・。 それにオバサン2人は絶対にホッとした感じになり、私のことを憐れみの目で見てきて・・・ 「お兄ちゃん、大学院遅れちゃうから離してあげな?」 「今は経理部の所属だけど、本来は経営企画部に配属されたエリート軍団の1人だからね?」 .
/241ページ

最初のコメントを投稿しよう!

404人が本棚に入れています
本棚に追加