1

8/14
前へ
/241ページ
次へ
「お兄ちゃん・・・」 私は裸のまま、パジャマを着ているお兄ちゃんに布団の中で抱き付く。 そんな私にお兄ちゃんは今日も困ったように笑って、部屋の電気を消してくれた。 「りーちゃん、おやすみ・・・。」 「まだおやすみしない・・・!!」 そう叫んで、私はお兄ちゃんの下半身に手を伸ばす・・・。 手を、伸ばしたら・・・ お兄ちゃんが、自分の下半身を手で隠した・・・。 今日も、隠した・・・。 それには今日も泣きそうになる・・・。 「何でダメなの・・・?」 「僕は、りーちゃんの彼氏じゃないから・・・。 りーちゃんも・・・僕の彼女じゃないでしょ?」 「うん・・・。」 私が答えると、お兄ちゃんは真っ暗になった部屋の中でしばらく無言になって・・・ 「・・・彼女には、なってくれない?」 「うん、彼女は嫌だ・・・。 お兄ちゃんと妹がいい・・・。」 「うん・・・。」 お兄ちゃんが返事をした後、シングルベッドの中で私に背中を向けた・・・。 「りーちゃんがしたいって言うから、ああいうことしちゃってるけど・・・」 言葉を切った後に、お兄ちゃんは少しだけ肩を震わせ・・・ 「お兄ちゃんと妹は、こういうことしちゃダメなんだよ・・・。」 今日も、そう言ってきた・・・。
/241ページ

最初のコメントを投稿しよう!

404人が本棚に入れています
本棚に追加