現役プロの官能小説家が教える!勝ち抜くための描写テクニック

2/2
前へ
/74ページ
次へ
体言止めについて  暁斗は紗夏を後ろから抱きしめた。首筋に口づけをして、胸元に手を這わせた。温かく包み込むような愛撫だった。それに応じるように、彼女はシャツのボタンを外した。 ↓  暁斗は紗夏を後ろから抱きしめた。首筋に口づけをして、胸元に手を這わせる。温かく包み込むような愛撫。求めに応えるように、彼女はシャツのボタンを外していく。  挙動の節目で体言止めを入れることで、メリハリをつける。  愛撫で止めた後、彼女の動作を描くというふうにカメラを動かしている。  つまり、カメラの動きを想像する。暁斗の動きを撮り、そして、紗夏を撮り始めるということを想像する。被写体を変えるために、カメラを動かす前に体言止めすると、映像作品のような描写の仕上がりになる。 悪例 暁斗は紗夏を後ろから抱きしめた。首筋への口づけ。胸元に手を這わせる。温かく包み込むような愛撫。求めに応えるように、彼女はシャツのボタンを外していく。 こんなふうに何も考えず、体言止めを入れると唐突になり、変で、逆効果になる。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加