現実に目覚めて

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「外食でもしよう…」 イーダは外食に出かけた。 そんな時見るからにチャラそうな男とすれ違う。 そこでイーダはいきなりその男に殴られた。 「痛い!何するんだいきなりっ!」 倒れ込んだイーダはもがきながら言った。 「あ、すまんあまりにもムカつく顔だったもんで」 男は答えた。 いや確かにディスられまくってんだけどさ。 すれ違いざまに殴られるような容姿してるのかよ僕は? とイーダは思った。 「ちょっとクロト何やってるの!?」 そこで甲高い声がその男に向けられる。 「あ、くるみんコイツか?付き纏ってくるストーカーってのは?」 クロトはイーダに指を差した。 「違います!お怪我はありませんか?」 くるみんはきっぱりと返事した後イーダを気遣った。 「大丈夫です…(こんな奴が彼女いるってのに俺は…)」 イーダはなお悔しかった。 「くるみんやめとけよ変な気でも起こさせたらまたストーカーされるぞ?」 クロトは言う。 (さっきから俺の扱いって一体…) イーダは思った。 「はぁー良い事無いなぁ最近…」 生まれてみたらイーダに良い事など無かった。 そしてファーストフード店にて食事を摂るのだが。 「あれ?メガ頼んだのに…?」 メガを頼んだのに来たのが小ぶりのどんぶりにほんのちょっと肉が乗せられただけのどう見ても並サイズ。 しかも肉は生姜の味が濃すぎて食べられたものじゃなかった。 (おいおい生姜でも入れてるのかよ?)イーダはそう思いながら我慢して食べた。 イーダは我慢強さだけは自慢だったので、例え理不尽でも我慢した。 カマンに爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいに。 「1800円になります」 店員は言った。 (え?こんなに高かったか?) 騙された気がしたがイーダは払ったお金を。 その奥ではバイト同士がクスクス笑っていたがイーダは知るところでは無かった。
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