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しかし無理していた事が災いしてイーダは精神的に病んでしまった。
母や姉は心配する。そして言った。
「働きなさい!どんな仕事でも良いから!」
「貴方の為にならないよ!」
何言ってるんだ?高校卒業まで耐えたんだぞ?褒めてくれたって良いじゃんかよ?
イーダはそう思った。
母はこのままでは駄目だと思いチイチイ父に相談した。
「息子が働かなくて困ってるんです」
「働けと言うと物まで投げてきて…」
母と姉が頼み込んできた。
「ワイの息子みたいで心配やな、任せなさい」
チイチイ父はイーダの元に訪れた。
「ワイやチイチイ父やここを開けてくれんか?」
チイチイ父はイーダの部屋にノックする。
「なんだ貴様は!?お母さんかお姉さんの回し者だな!許さないぞ僕は!」
イーダはバットを振り回してきた。
しかしチイチイ父はそれを受け止めてイーダに軽く掌底を喰らわす。
「うがっ!」
イーダはノックアウトした。
チイチイ父はイーダの元でしゃがみ言った。
「お前はいじめられとるのに高校卒業まで耐えたんやろが、そんなお前なら社会に出ても上手くやっていける、頑張ってみんさい」
静かなダンディな口調で諭すチイチイ父。
イーダは生まれて初めて優しさに触れた気がして大粒の涙が出た。
「生まれて初めてですこんな優しい言葉をかけてもらえたのは…!」
「ほうか…お前が働いたらきっとおかんも姉さんも喜んでくれるはずや!」
チイチイ父は微笑んだ。
その後イーダは更生した…かに見えた。
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