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それはモニターの声だった。
ちょうどWNIガールズのコマーシャルが音声にて流れていたのだ。
そうここはフロマージュ王国へと向かう船すなわちチイチイが創設した関連のある備えつけの船だったのだ。
死のうとした間際にてそんな声がしてきたのでイーダは引き止まった。
WNIガールズのヒロインの声だったがその少女に引き止められた気がした。
「ふっ、カレンよこう言われては僕も戦わざるを得ないではないか」
そしてイーダは立ち上がった。
僕は立ち上がる!そしてそしてファウストを倒してチイチイを救い出してみせる。そしてそしてチイチイと…!
イーダの目に迷いは無かった。
そしてそしてイーダは突き進む男の道を。
そんな時の事だった。イーダは口を塞がれる。
「大人しくしろ!大人しくしてたら危害は加えない!」
覆面をした男がイーダの口を塞ぎナイフを突きつける。
恐怖に怯えるイーダはその場に固まる。
そしてそのまま拘束されて鉄の箱に押し込まれてしまった。
「ふふふ良い身体だ、お前はこれから奴隷として売られる事になるのだ、たっぷり可愛がってもらえ!」
覆面をした男は嫌らしくこう言う。
冗談じゃない、僕はこれから因縁の戦いに挑まないといけないんだ、こんな所で奴隷商人に売られてたまるか!
イーダは暴れる。しかしそんな所銃弾が飛んできた。
「死にたいのか?大人しくしろと言ったはずだ!」
覆面をした男は拳銃をイーダのすぐそばに撃ち抜き、ドスの効いた声で凄んだ。
イーダは拘束され猿轡もされたまま車に乗せられて揺られた。
僕は一体どうなってしまうのか?
イーダは只々不安だった。
あぁチイチイ弟、あの時のように僕を助けに来て…!
そう願ってもチイチイ弟はWNI大阪に戻ってしまっている。
あの時襲わなかったらチイチイ弟は今もイーダについていたしこうして拐われる事も無かっただろう。
イーダは自分のした事をますます後悔した。
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