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トドメを刺そうと言う時ファウストの前に巨大な竜巻が現れイーダのリバース技を相殺してしまった。
「私のダーリンには指一本触れさせない!」
「マユカ…!」
なんと現在ファウストの恋人、いや妻となっているマユカが現れた。
彼女はギッとイーダを敵対視しているように睨む。
イーダは段々と怒りが込み上げてきた。
「畜生!そいつはあの日僕の事を侮辱して来たんだぞ!こんなチビで、性格の悪いやつの何処が良いんだ!?」
イーダは理性を忘れて喚き散らす。
「何言ってるの?ファウストは紳士的に私に尽くしてくれたのよ!貴方のように気持ち悪い事は一切していないわ!」
毅然と言い返すマユカ。
「そうだイーダ!お前は自分がどんなに愚かで残念な奴かわかってないようだな!そんなだからいじめられっ子のままだったし唯一の親友であるはずのチイチイ弟にも愛想を尽かされたんだよ!!」
二人は思いきりイーダをディスる。
「くっそーお前らなんか死んでしまえ!」
イーダは怒りに任せてリバースを放った。
「マユカ危ない!!」
マユカにリバースが飛ばされて来てファウストは彼女を庇う。
「ファウスト!!」
ボロボロに焦がされたファウストを気遣うマユカ。
「マユカ……愛してんぜ………」
そう言い残しファウストは谷底に落ちて行った。
「ファウスト……今私も貴方の元へ行くわ……」
マユカもまた、後を追おうとした。
ガシリ!イーダがマユカの手首を掴みそれを止める。
「さっきはどうかしてた!マユカ、僕が一生君を大事にするよ!だからだから、僕と結婚しよう!!」
イーダはこう言う。
「痛いっ!」
しかしマユカはイーダの手をナイフで切り裂いた。
イーダは出血を止める為に手を離してしまう。
「ごめんねイーダ君……私はファウストのいない世界なんて考えられない……」
マユカもそう言い残し、ファウストの後を追った。
イーダ、そしてチイチイは自分の無力さを痛感してその場に暫く佇んでいた。
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