学校卒業後

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とは言ってもイーダは一人暮らしが大変だとは知らなかったここまで。 ゴキブリやナメックは出てくるわ自炊したらしたで洗い物は大変、洗濯もめんどくさい。 そして何より寂しい。 それなのにもっとタチ悪いのはイーダに話し相手が出来ない事だ。 陰キャコミュ障、おまけにお世辞にも仕事出来ると言い難かったイーダは自分で思ってるより遥かに評判が悪かった。 「いつになったら仕事を覚えられるんだ!」 上司から怒鳴られるイーダ。 他の同僚や部下にも舐められる。 「全く遅いな仕事が」 「なんで出世しないんですか?」 高校時代卒業まで耐えたイーダはそれくらいは自負があったので耐えられる事は耐えられた。 チイチイだけにでも認められたい。 でも思うようにいかなかった。 イーダはそこで見つける趣味を「WNIガールズ」と言うソーシャルアプリに夢中になった。 「先生」になって全女子生徒を引き入れては育てるゲームだ。 良いキャラを手に入れるには課金しなきゃいけないがイーダはその時は引きまくったガチャを。 結構渋いので二万、三万はいく。 しかしそれでも、イーダは負けなかった。 不遇のまま高校卒業まで耐えた強いメンタルは仕事ではなくここに活かされてしまった。
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