天才少女の完璧過ぎるデーt…二人っきりで遊ぶ日のお話

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天才少女の完璧過ぎるデーt…二人っきりで遊ぶ日のお話

 私の名前は才色(さえしき)兼美(かなみ)(17)。IQ150、5歳で大学卒業相当の学力に到達、8歳の頃作った自由研究の玩具を特許申請したら宇宙開発に使われ、10歳で108個目の資格を入手、15歳で第10回なろうラジオ大賞に5連続入賞して殿堂入りを果たした超天才よ。  才能は青天井。今や特許(登録)証や資格証書でカードゲームが出来る程。スポーツだって万能、学校の勉強なんて10年以上前にやった事の復習よ。  そう、私は何でも持ってる。望むままの天才。  そんな私の心を射止める事が出来た光栄な人を今日は皆に紹介してあげる。  (あまね)(とおる)。  IQは100。偏差値は50ジャスト。義務教育をオール平均点で卒業して、地域で最も平均的な高校に平均的な成績で通っている。  身体能力は丁度真ん中。the平々凡々な人。  今日はそんな通ちゃんと二人っきりで遊ぶ約束をしていた。  「ごめんなさい。待ちましたか兼美さん?」  約束時刻丁度にやって来た。服装は勿論人ごみに紛れれば確実に見失う平凡な恰好よ。  「いいえ、通ちゃん、私も今さっき(二時間前)来たばかりよ。」  別に、『楽しみ過ぎて眠れない~!』とか『4時間早く起きちゃった~!』…なんて事実は無い。  「じゃぁ、今日はどこに行きましょう?」  二人っきりで遊ぶ(デートの!)時は何時もどこへ行くかは決めていない。  二人で相談して、その日行きたいところに行くのがなんだかんだルールになっている。  勿論、天才の力で今日の最適な場所へ誘導するのは簡単。  ちなみに、一か月前から今日の最適お出かけスポットを調べ、そこへ誘導する話術を私は練習済みよ。  「じゃぁ、遊園地なんてどうかな?  今朝のテレビでこの近くの遊園地が特集されていて、楽しそうだと思ったんだよ。」  遊園地。今日は休日。特集されれば当然混雑する。アトラクションには大して乗れないから私は真っ先に選択肢として除外していた。  「奇遇ね、私も丁度行きたいと思っていたの、決まりね。」  行きたい!遊園地行きたい!  「毎回(・・)行きたい場所が同じって僕達気が合うね、嬉しいな。」  ウキウキ顔!あーかわいいー  「あ~混んでるね。」  予想通り、遊園地は混雑。人気のアトラクションの列に並んだものの、予想待ち時間は3時間だ。  「構わないわ。待つのは嫌いじゃない。」  だって3時間ずーっとお話出来るじゃない。3時間ずっと、この距離でお話し放題。最ッ高よ!  「じゃぁ、しりとりでもして遊ぼうか?」  「しりとり?良いわね。」  あー、しりとり大好き~楽し過ぎる~!
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