第二章 手紙

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翌日、朝ごはんはわたしが作った。 食卓に二人分の料理を並べた。とは言っても納豆ご飯に玉子焼きにお味噌汁とシンプルなものだ。 それでもお母さんは、「まあ、美味しそうね」と言って顔をほころばせた。 「簡単なものだけどどうぞ」 わたしは笑顔を浮かべた。 「いただきます。未央ちゃんが作ってくれた朝ごはんなんてとても嬉しいわ」 お母さんは口元を緩めキムチとたっぷりのネギ入りの納豆をぐるぐるかき混ぜそれをご飯にのせた。 「あ、マヨネーズもかけてね」 「あら、マヨネーズもかけるのね」 「うん、好みだけどマヨネーズをかけるとまろやかになるよ」 わたしは、自分の納豆ご飯にマヨネーズをかけてみせた。しかもたっぷりと。 「じゃあ、わたしもマヨネーズをかけてみようかしら」 お母さんはマヨネーズを手に取り納豆ご飯の上にかけそれを口に運ぶ。 「うん、未央ちゃんの言うようにまろやかで美味しいわね」と言ってお母さんは満足げな笑みを浮かべる。 わたしもたっぷりマヨネーズをかけたキムチとネギ入りの納豆ご飯を口に運んだ。 「うん、この組み合わせ最高~」 納豆にキムチとネギにマヨネーズがご飯に良く合いとても美味しかった。 「それはそうと未央ちゃん夜中うなされていたわね」 お母さんはお茶碗の上にお箸を置き急に真面目な顔になり言った。
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