再び森口さやのプロローグ

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わたしは猫の顔の可愛らしいクッキーをバリッバリッと食べた。 猫さん、ごめんなさい。せっかくの可愛らしいお顔をイラつきのあまりバリッバリッと食べてしまいましたと心の中で謝る。 それにしてもこのクッキーもバターの濃厚な香りが口の中にふわふわじわじわと広がり思わず美味しいと言ってしまいそうになるのだからイライラが絶頂になる。 艶々したおかっぱ頭の女性と髪にウェーブのかかった女性は、今も何やら話している。この二人は、わたしのお客様(獲物)候補ということにしておこう。 わたしは、早くさやカフェに戻り美味しいポトフを作らなくてはならないのだ。 そして、お客様(獲物)に美味しいと言わせなきゃね。 わたしは、椅子から立ち上がった。こんなところでゆっくり寛いでいる場合ではない。 だって、あなたは待っているでしょう。 森口さやの笑顔があなたの憎む人を地獄の底に突き落とすことを……。 さあ、帰ろう。わたしはにっこりと微笑みを浮かべ具沢山ポトフをコトコト煮込むのよ。 さやカフェへようこそ。あなたの恨みはなんですか? 森城カフェの店内でわたし森口さやは妖しげに囁いた。
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