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誰？ あの子なのかな？
二度目？ 図書館でのことが蘇った。もう一度会いたいと思っていたあの時の子なのか。声は少し違う気もするけれど、同じ匂いを嗅いだとオレには確信のようなものがある。間違いない。
「なあ、今、オレのこっちにいた子見なかった？」
オレは自分の右側を指差しながら一緒にいたアキに訊いたが、見ていないという。二人ともかわいい外国人の女の子と女子高生のハグをもっと見ていたいらしく、オレの質問に応えるのも面倒だと言わんばかりである。
顔も知らない、話したこともない子を好きになるなんてことがあるのだろうか……。
そして、あの撮影の夜の川。高橋さんがささやいた「好き」は状況は違っていたけれど似ている。彼から漂う香りはあの時のものとは同じではないのだけれど、よく似ていた。機会があれば訊いてみたかった。
高橋さん、あなたに妹はいますか？
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