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アキに「珍しい」と言われるほど真面目に部活に通った。そうして文化祭までの間に高橋さんを見かけても声をかけることもなく、部活のない日も彼の電車の時間と重ならないよう登下校にも気をつけた。
オレは文化祭の間、クラス出店のたこ焼きをずっと焼いていた。途中、アキと他も見て歩いたが、校内のいたるところで高橋さんを一度も見かけなかった。それはそれでホッとするより寂しいと一瞬でも思った自分の気持ちがわからない。
今日、Half Moonのステージで編集されたものを途中までではあったが初めて観た。オレだとわからないように編集がされ、あの川で撮ったとは思えないほど幻想的で魅惑的に仕上がっていて驚いた。オレが創ったわけではないのに、誇らしい気持ちもどこかにありつつ、一方では心に引っかかったままのあの出来事が思い起こされる。段々と居たたまれなくなり体育館を離れたオレは高橋さんにこの時間ここへ来るよう言われたのだ。
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